
越境ECを運営する上で、避けて通れないのが「関税(かんぜい)」の問題です。
海外のお客様に商品を発送した後、「覚えのない追加費用を請求された」とクレームになり、受取拒否や返品に繋がってしまうケースは少なくありません。
スムーズな取引を実現するためには、ショップ側が事前に関税の仕組みを理解し、適切にお客様へ説明しておくことが不可欠です。
本記事では、関税の基礎知識から、サイトに掲載すべき説明文のテンプレートまで分かりやすく解説します。
越境ECにおける「関税」の基本知識
そもそも関税とは?
関税とは、国境を越えて物品を輸入する際に、輸入国の政府が課す税金のことです。
自国の産業を保護したり、国の財源を確保したりすることを目的としています。
越境ECにおいては、日本から発送した商品が現地に到着したタイミングで発生します。
関税は誰が支払うもの?
一般的に、越境ECにおける関税は「輸入者(=購入したお客様)」が支払うのが原則です。
これを「DDU(関税未払渡し)」や「DAP(仕向地持込渡し)」と呼びます。
一方で、ショップ側が関税を肩代わりして決済時に徴収する「DDP(関税込持込渡し)」という方式もありますが、初心者のうちはお客様負担(DDU)で運用するのが一般的です。
| 方式 | 支払い義務者 | メリット |
|---|---|---|
| DDU / DAP | 購入者(お客様) | ショップ側の計算の手間がない |
| DDP | 販売者(ショップ) | お客様の不意な出費がなく満足度が高い |
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海外のお客様に事前に説明しておくべき3つのポイント
1. 関税以外にも発生する可能性がある費用
お客様が支払うのは関税だけではありません。
以下の費用も発生する可能性があることを伝えておきましょう。
- 輸入消費税(VAT/GST):国の付加価値税。
- 通関手数料:配送業者(DHL, FedEx, EMS等)が手続きを代行する際の手数料。
2. 受取拒否時の返送料負担について
「関税が高いからいらない」と受取拒否をされた場合、商品の返送費用や破棄費用が発生します。 「お客様都合による受取拒否の場合、返送料は返金額から差し引く」といったポリシーを明記しておくことが、リスク回避に繋がります。
3. 通関手続きによる配送の遅延
関税の確認や手続きのために、荷物が税関で止まることがあります。
これは配送業者の責任ではなく、現地の法規制に基づくものであることを理解してもらう必要があります。
サイト内での表示方法とテンプレート
どこに記載するのが効果的か?
関税に関する説明は、お客様が「知らなかった」と言い逃れできない場所に複数配置するのが理想です。
- FAQページ:「関税について」という項目を設ける。
- 配送ポリシー:送料と並べて関税についても記載する。
- 商品ページ:「価格に関税は含まれていません」と注釈を入れる。
- カート・決済画面:最終確認画面で同意を求めるチェックボックスを置く。
そのまま使える!英語の説明文テンプレート
以下の英文をサイトの配送ポリシーやFAQにコピーして活用してください。
Customs, Duties, and Taxes
Please note that your order may be subject to import duties and taxes (including VAT), which are incurred once a shipment reaches your destination country. [Your Shop Name] is not responsible for these charges if they are applied and are your responsibility as the customer.訳:
関税、税金、消費税について ご注文には輸入関税および消費税(VATを含む)が適用される場合があります。これらの税金は、商品がお届け先の国に到着した時点で発生します。これらの料金が発生した場合、[ショップ名]は責任を負いかねます。お客様のご負担となります。
より詳しく知るための参考リンク
- 税関 Japan Customs:日本の税関公式サイト。輸出入の基本ルールを確認できます。
- JETRO 越境EC支援:各国の関税制度や市場動向に関する専門的な情報が揃っています。
まとめ:適切な説明が信頼されるショップを作る
関税は複雑で避けたい話題かもしれませんが、最初から誠実に情報を開示することで、結果としてトラブルを減らし、リピーターを獲得することに繋がります。
まずは配送ポリシーの見直しから始めてみましょう。
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